2つのトレイを使って出されるBランチ(税込み1,500円)
祖業は飲食店経営。そこから事業承継で最初は食堂(刺身舟盛り定食が人気のKANESEI)として、その1年半後にはマグロ専門仲卸として横浜市場本場に入場した異色の経歴の同社が、新市庁舎1階に2020年夏に出店した和の食堂です。
「ボリュームがセールスポイント」と語る小原社長
2トレイ分のBランチ
お勧めをされたBランチは、刺身5、6点盛りと日替わりおかず(この日は「鯛カブト煮」)、小そばに小鉢、漬物、ご飯、味噌汁で税込み価格1500円。出来上がりを知らせる手元の「呼び出しベル」が鳴ったのを確認し受け取り口に行くと、料理でいっぱいのトレイが2つ並んでいました。
刺身盛りのトレイだけ持って行こうとすると、「2つのトレイでBランチ一つです」と教えられ驚愕。これ全部が?
小原一彦社長は「ボリュームが当店のセールスポイント。『この量で、この値段?』とおっしゃるお客さまが多い」と笑顔。刺身の質は十分で、「鯛カブト煮」も食べ応えあり。「おそらく刺身盛りだけで5,000円のレベルだと思います。原価率を4割と高めにしているのと、当社が仲卸だからできるのです」だそう。「刺身盛り以外は実はそんなに原価は高くない」とタネ明かし。余りものやアラ、市場価値の低い魚をうまく煮魚や焼き魚で活用し、全体の満足感を高めているようです。
マイナー魚にスポット
横浜市場で食堂のKANESEIを初めてしばらくは赤字続きでした。しかし、今では押しも押されもせぬ人気店。「市場の仲間がこうしたらいい、ああしたらいいと教えてくれたことを試したから今があります」。
大量に出回り値頃になっているのが「本当の意味での旬の魚」。これをうまく凍結・保管し、日々のメニューに使っているよう。「和食業界は全体的に刺身のおいしさにこだわりすぎています。煮魚や焼き魚、フライならまだまだおいしく出せると思いますよ」。
今は仲卸業務を終えた後、かねせいの厨(ちゅう)房に入って若手を教える小原社長。普通の方法で売れない、海ぶどうや生シラス、キビナゴ、タチウオなどのマイナーな魚は単品で出さず、刺身盛りや日替わりのおかずに添えて出すよう指導しています。まず口に入らなければリピートもない。若い料理人に、魚のファンをつくる工夫を伝えています。
店舗の目の前を流れる大岡川のリバーサイドビューを楽しみながら食事ができます
平日の午後3時でもテーブル席はある程度埋まっていました
ランチメニューは魚介系のランチ4つに、ロースカツ定食、海鮮丼、そばも取り扱っています
ボリュームはなくても、という女性向けに用意されたレディースセット。限定30食
市庁舎で勤務する人向けに店裏で値頃なテイクアウト弁当も販売しています
夜営業では地元・神奈川の地酒も用意しています
市庁舎なので客入りは平日の方が上と思いきや休日は平日の1・5倍は入るのだとか。理由はリバーサイドビューにあるよう。女性に人気のスポットとなっていて、最近、程よい分量の「レディースセット」(税込み850円)を限定30食で販売中です。
店舗情報
- 営業時間
- ランチ 11:00~16:00
ディナー 17:00~21:00(ラストオーダー20:30) - 住 所
- 〒231-0005 神奈川県横浜市中区本町6-50-10
横浜支庁舎1階(もとまちユニオンフードホール)内 - 電 話
- 045-228-8620
- 定 休 日
- なし
- H P
- なし
- 地 図
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